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   <title>川上先生の部屋</title>
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   <title>氷河堆積物中の地すべり－その２</title>
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   <published>2008-11-25T04:52:56Z</published>
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   <summary>　小谷村の栂池地すべりは、氷河堆積物の地すべりであるので、山腹は厚い礫質土で覆わ...</summary>
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      <![CDATA[　小谷村の栂池地すべりは、氷河堆積物の地すべりであるので、山腹は厚い礫質土で覆われている。上部のＢブロックの中では、地下水が豊富であり、集水井からの水平ボ－リングによる排水も効果をあげている。しかし下部のＡブロックでは、礫質土は60mと厚く地下水もこの中の多くの深さに分散して流下している。　
　一例としてボ－リング結果を図－１に示す。この図ではボ－リング掘進中の孔内水位を示しているが、深さ15m、30m、50m、70m付近に地下水があることがわかる。一方、図－２ に斜面の断面図を示すように、変状から認められるすべり面は斜面下部では浅いものとなっている。また融雪期には、浅い地下水が豊富なことを裏付ける湧水が標高1350m 付近に集中している。
　集水井あるいは地表からこの浅層地下水を狙って水平ボ－リングを実施してもなかなか成果が得られない。集水井から大口径の水平ボ－リングを行い、これを狙って地表から垂直ボ－リングを行う。いわば排水壁を築造することを考えたりしているが、これも少し地すべりの動きがあれば切断されるという欠点がある。

<P align="center"><img alt="20081125-11.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/news/images/20081125-11.jpg" width="420" height="269" /><P>

<P align="center">図－１　ボ－リング H12-4の掘進中の孔内水位<P><br>

<P align="center"><img alt="20081125-12.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081125-12.jpg" width="420" height="149" /><P>

<P align="center">図－２　栂池地すべりⅠ－Ⅰ断面<P>]]>
      
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   <title>氷河堆積物中の地すべり－その１</title>
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   <published>2008-10-31T05:44:27Z</published>
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   <summary>　長野県小谷村の栂池地すべりは、珍しい氷河堆積物の中の地すべりである。ここでは、...</summary>
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      <![CDATA[　長野県小谷村の栂池地すべりは、珍しい氷河堆積物の中の地すべりである。ここでは、昭和60年頃から地すべりの兆候がみられたが、平成12年の融雪期にスキ－場及び周辺構造物に顕著な変状が認められ、以後調査と対策が進められている。
　地すべりは、栂池自然園より下方の標高1,550～1,250mの山腹で発生している。斜面は、氷河堆積物の名の通り、厚い礫質土で覆われている。この礫質土は均質ではなく、シルト質のもの、粘土質のもの、玉石混じりのもの、岩礫質のもの等各種のものが層を成している。図－１に平面図を示すが、地すべりによる変状が最も顕著に生じているのは、地すべり地中央を横断しているヘアピン状の村道であり、常に路面の補修に追われている。この地すべりブロックは、斜面上部のＢブロックと下部のＡブロックに区分して考えている。　移動量の観測結果を図－２に示すように、移動量は年 4～15cmに達している。斜面上部のＡブロックでは、設置した集水井での排水量も多く移動量も低減しているが、斜面下部のＢブロックでは、集水井での排水量は少なく、移動量の減少につながっていない。Ｂブロックでは、集水井の変状は、深さ８～10mに集中していることから、浅層地下水によるすべりが発生していることは間違いない。地下水は、厚さ60m以上の礫質土のあらゆる深さに分散して存在することが認められる。この中で、深さ10mの浅層地下水を、効果的に排水する対策に苦慮している。（続）。

<P align="center"><img alt="20081031-1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081031-1.jpg" width="400" height="264" /><P>

<P align="center">図－１　栂池地すべり平面図<P>


<P align="center"><img alt="20081031-2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081031-2.jpg" width="372" height="400" /><P>

<P align="center">図－２　地すべりの累積移動量<P>]]>
      
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   <title>半無限長斜面の安定解析－その２　</title>
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   <published>2008-09-30T05:14:14Z</published>
   <updated>2008-10-12T07:02:32Z</updated>
   
   <summary>　一般的なケースとして、半無限長斜面において円弧地すべり面を仮定した場合の、分割...</summary>
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      <![CDATA[　一般的なケースとして、半無限長斜面において円弧地すべり面を仮定した場合の、分割細片にかかる力を考える。図－１に説明図を示す。

ａ）飽和重量法
　分割細片の重量は
　<img alt="20081012_2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_2.jpg" width="91" height="19" />
である。すべり面中央の水頭は
　<img alt="20081012_3.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_3.jpg" width="66" height="19" />
であるので、細片底面に作用する間隙水圧は、
　<img alt="20081012_4.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_4.jpg" width="174" height="19" />
となる。
　また、分割細片の左側面 ADに働く水圧は、
　<img alt="20081012_5.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_5.jpg" width="154" height="20" />
である。分割細片の右側面 BCに働く水圧は、
　<img alt="20081012_6.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_6.jpg" width="154" height="20" />
である。ただし、
　<img alt="20081012_7.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_7.jpg" width="176" height="20" />
　<img alt="20081012_8.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_8.jpg" width="176" height="20" />
である。
　したがって、
　<img alt="20081012_9.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_9.jpg" width="253" height="19" />
となる。
　この場合の力のベクトルを (c)図に示す。

　ｂ）有効重量法　　　　
土の飽和重量
　<img alt="20081012_13.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_13.jpg" width="37" height="19" />
から水の単位体積重量
　<img alt="20081012_11.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_11.jpg" width="27" height="19" />
を差し引いた有効重量を
　<img alt="20081012_12.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_12.jpg" width="20" height="19" />
と表記すれば、分割細片重量は
　<img alt="20081012_14.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_14.jpg" width="82" height="19" />
である。浸透力は細片の面積ｈｂに動水勾配 sinβと水の単位体積重量
　<img alt="20081012_11.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_11.jpg" width="27" height="19" />
 を乗じて得られる。故に、浸透力
　<img alt="20081012_10.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_10.jpg" width="142" height="19" />
が流線の方向に作用する。この場合の力のベクトルを (d)図に示す。ベクトルの径路が (c)図と異なるのみで、ベクトルの到達する点に違いはない。
　飽和重量法を用いた場合、分割細片側面に作用する水圧が左右で異なるので、これを計算に入れないと飽和重量法と有効重量法の結果は一致しない。通常の計算では、細片側面の水圧を無視する事が多いが、これは近似計算として実用上その影響が小さい場合にのみ許されることで注意が必要である。飽和重量法により解析を行い、細片に作用する側面水圧を考慮すべき事を明記しているのは、建設省河川砂防技術基準である。有効重量法は、貯水池斜面のように、基準水面を設定したい時に便利である。


<P align="center"><img alt="20081012_1_1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_1_1.jpg" width="400" height="303" /><P>


<P align="center"><img alt="20081012_1_2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20081012_1_2.jpg" width="400" height="303" /><P>

<P align="center">図－1　円弧すべり面時の安定解析<P>]]>
      
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   <title>半無限長斜面の安定解析 ― その１</title>
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   <published>2008-08-28T07:57:04Z</published>
   <updated>2008-08-28T09:02:26Z</updated>
   
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      <![CDATA[　問題を具体的に説明して基本の理解に役立てたい。図－1（a）は、半無限長斜面で地表面まで一杯に水が流れている場合を考える。地表に平行な流線とこれに直交する等ポテンシャル線より構成される流線網が想定できる。最も単純なケースとして、すべり面も地表面に平行であると仮定した場合の、この斜面の分割細片に作用する物体力を考える。
　飽和重量法では、（b）図に示すように地下水面以下の土塊面積に飽和単位体積重量を乗じて土塊重量を求める。地表面以下hの深さでの水頭は
　　　<img alt="hcos%EF%BC%92%CE%B1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/hcos%EF%BC%92%CE%B1.jpg" width="84" height="38" />
であるので、底面に作用する水圧は
　　　<img alt="wcos%EF%BC%92%CE%B1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/wcos%EF%BC%92%CE%B1.jpg" width="117" height="38" />
である。すべり面上の強度定数をc、φとすれば、
　<img alt="dokai.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/dokai.jpg" width="395" height="85" />
　この他、この細片には両側面に水圧が作用しているが、これらは等大・方向反対であるので計算から除外できる。
　次に（d）図に説明する有効重量法の場合には、細片の面積に有効重量を乗じた重量が垂直下向きに働く。加えて、細片の面積に水の導水勾配と単位体積重量を乗じた浸透力Ｓが流線方向に働く。この場合の導水勾配はsinαである。
　　<img alt="dokai2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/dokai2.jpg" width="395" height="85" />
　プールの中に立つ人間の体にかかる力として実感できるのは有効重量法であろう。プールに水の流れがあると考えると、人の体には流れに押し流されるような力が働く。また人間は浮力により体が軽くなったのを実感している。プールに自立するためには、浮力をうけた軽い体重でプール底面の足の力で流れに抵抗している。
　全重量法としてこれを理解するためには、空気中で感じている体重に水中で水圧が周囲から作用したことにより、その総合的結果として体が軽くなった感じを実感し、水の流れで押されるのだと考えることである。

<P align="center"><img alt="20080828-1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080828-1.jpg" width="480" height="259" /><P>

<P align="center">a）流線網　　　　　　　　　（b）飽和重量法　　　　　　　　　（c）飽和重量物体法<P>

<P align="center"><img alt="20080828-2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080828-2.jpg" width="409" height="259" /><P>

<P align="center">（d）有効重量法　　　　　　　　　　　（e）有効重量物体力<P>

<P align="center">図－1　半無限斜面での物体力<P>]]>
      
   </content>
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   <title>斜面の安定解析－飽和重量法と有効重量法　</title>
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   <published>2008-07-26T08:01:56Z</published>
   <updated>2008-07-31T02:28:14Z</updated>
   
   <summary>　斜面の安定性は斜面内を水がどう流れるかにかかっているが、安定性を計算するに際し...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      <![CDATA[　斜面の安定性は斜面内を水がどう流れるかにかかっているが、安定性を計算するに際しては間隙水圧を用いている。水の流れと間隙水圧分布とは、表裏の関係にあり基本をきちんと理解して対処する必要がある。１例として、図－1 の（ａ）、（ｂ）に示す２つの斜面はどちらが安定しているかを考えてみてほしい。安定性の差をきちんと説明できる人は、安定解析の基本が判っている人である。
　 （ａ）図は、貯水池に面した斜面で、Ａ、Ｂ、Ｃ、３か所のピエゾメ－タ－水頭は貯水池の水位に一致している。斜面内では水の流動はなく、斜面内すべての地点で貯水池水位に相当する静水圧水頭が作用している。安定解析を行うには、貯水池水面以下の土塊に浮力を差し引いた有効重量を用いて計算すればよい。間隙水圧を考える必要はない。　　
　 （ｂ）図の状態は、 （ａ）図の貯水池水位が徐々に低下したと考えればよい。ただし、Ａのピエゾメ－タ－水頭が保持される程度に、斜面の右側から地下水が供給されるものと考えている。斜面内には図示された流線網の浸透流が発生している。安定性の計算には、流線網内の土塊重量では浮力を差し引いた有効重量を使用し、浸透力（水の単位体積重量×動水勾配）が流線方向に作用すると考えればよい。したがって、土塊は浸透流が発生している分だけ斜面下方に押される事になり、安定性は （ａ）図より低下している。
　以上は、わかりやすいように土塊の有効重量を使用したケ－スで説明したが、同じ斜面の安定性を土塊の飽和重量を用いて計算することができる。この時には、土塊の周辺から作用する水圧を考慮する必要がある。周辺から作用する水圧の差が、浮力と浸透力に対応する。

<BR>

<P align="center"><img alt="20080726.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080726.jpg" width="380" height="396" />
<P>
　　　　　　　
<P align="center">図－１　貯水池斜面と浸透流のある斜面<P>]]>
      
   </content>
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   <title>クイック・クレイ地すべりの例</title>
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   <published>2008-06-29T08:10:52Z</published>
   <updated>2008-06-29T08:37:09Z</updated>
   
   <summary>　前報でクイック・クレイ生成の原因について述べたので、ついでにクイック・クレイ地...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      <![CDATA[　前報でクイック・クレイ生成の原因について述べたので、ついでにクイック・クレイ地すべりの事例について紹介しておきたい。図－１は、1953年12月23日発生したノルウェ－のウレンザッカ－地すべりの平面図である。図の左上方から右下方に小川が流れており、図中央下部の岸辺で最初の滑動が発生した。23日朝9:30から10:00にかけて川岸の傾斜地で最初の馬蹄形の滑動が生じた。最初は、長さ・幅共に３０ｍ程度の小規模なすべりである。その後まる一日かけて後方の平坦地に地すべりは拡大した。川に沿う幅４０ｍの出口から、すべり面の深さは平均９ｍで、直径約１５０ｍの地域から、土量10万㎥が流出した。
　川岸の上部では、地表から 5mが風化粘土であり、その下はクイック・クレイである。川の底では川底から３ｍが風化粘土であり、その下はクイック・クレイである。クイック・クレイの土性は、表－１に示す通りであるが、風化粘土の強度は地表面下１ｍで２５t/㎡で、クイック・クレイの上面では１/㎡まで直線的に低下する。クイック・クレイの鋭敏比は５０より大きく、風化粘土の鋭敏比は１０以下であるという。鋭敏比が５０より大きいことが簡単には理解できないことであるが、粘土の一軸圧縮強度が存在しても破壊後は粘土は液化すると想像すればよい。　
　このように超軟弱な粘土が広く分布していると、わずかなきっかけで斜面の一部が破壊すれば、後背地が水平であっても崩壊が後退して次々と拡大して行くのも理解できる。

<BR>

<P align="center"><img alt="20080629.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080629.jpg" width="480" height="933" />
　　　　　　　
<P align="center">図－１　ノルウェ－のウレンザッカ－地すべり平面図
<P align="center">T.C.Kenney(1973),Geotchnique, Vol.23
<P align="center">表－１　クイック・クレイの土性]]>
      
   </content>
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   <title>溶脱作用によるクイック・クレイの形成</title>
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   <published>2008-05-23T14:50:38Z</published>
   <updated>2008-05-28T19:19:23Z</updated>
   
   <summary>前報で食塩を含む温泉水が地すべり地に湧出する事例を説明したが、逆にもともと海中に...</summary>
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      <![CDATA[前報で食塩を含む温泉水が地すべり地に湧出する事例を説明したが、逆にもともと海中に堆積し、その後地下水によって粘土中のナトリュウムイオンが洗滌されて、軟弱なクイック・クレイに変化することが知られている。北欧及びカナダでは、このクイック・クレイによる地すべりも多発している。
　粘土粒子は、もともと負の電荷をもっているので、間隙水中のカチオンを吸着し、イオン及び水分子の移動しにくい固着相を形成する。陽イオンの吸着する力は、大きい方から
<img alt="Na.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/Na.jpg" width="300" height="18" />
の順に並んでおり、Na+ の溶脱により、鋭敏比の高い粘土が形成される。ナトリウムイオンは陽イオンの中では吸着力は一番小さいが、これが洗いだされて水素粘土が形成されると考えられている。
　北欧地域では、海中堆積粘土が氷河の後退と共に隆起して陸地化しており3,000年前から隆起が続いている。図示したノルウェ－の例では、図中に土性を示したように、自然含水比は同じでも液性限界に差が生じている。また、溶脱されていないＡのボ－リング孔の粘土が鋭敏比７であるのに対し、溶脱されたＢ孔の粘土では、鋭敏比 500に変化している。これらの地盤にわずかな荷重がかかれば、急激に破壊が拡大することが知られている。
　日本には、こんな極端なクイック・クレイは見られないが、日本の第三紀泥岩も海中で堆積したものであり、この泥岩中で地すべりや膨張性地山の現象がみられる。こうして溶脱の影響がどの程度であるかは常に関心をもつところである。
<BR>



<P align="center"><img alt="20080523.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080523.jpg" width="480" height="312" />
</P>
<BR>

<P align="center">図－１　クイック・クレイが形成されたドラ－メン川流域の横断図
L。Bjerrum(1967)、Geotchnique、 Vol。17</P>]]>
      
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   <title>水質から地下水の根源を知る－その３</title>
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   <published>2008-04-29T03:24:35Z</published>
   <updated>2008-04-30T10:08:37Z</updated>
   
   <summary>　前報で、長野市郊外の裾花川沿いの七久保地すべりでは水質の異なる２種類の水が湧出...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      <![CDATA[　前報で、長野市郊外の裾花川沿いの七久保地すべりでは水質の異なる２種類の水が湧出していることを報告した。限られた紙面ではあるが、ここで具体的に地すべり地での水質の分布を示しておこう。
　図示した平面図において、図の下端を西から東へ裾花川が流れている。この川に地すべり末端部の土砂が流入して川を堰止める勢いであり、よって対策が急がれている地すべりである。地すべり土塊は幅50m,長さ400m,深さ10～15mで、途中で90度方角を変え折れ曲がった形で流下している。長さ400mの土塊は幾つかのブロックに分かれているとはいえ、滑動時には一斉に動きだす傾向にある。過去３年間の観測では、毎年３月の融雪期と夏・秋の大雨の時に活動を繰り返しており、３年間で都合７回の活動を示し、その累積移動量は約40mに達している。
　この地すべり地の地表水・孔内水等の水質ヘキサダイヤグラムを図示したが、注目してほしいのは右上方のH19-15の孔内水の水質である。深さ11mの15-1、及び深さ24mの15-2の水は、硫酸ナトリウム型の水である。同じ場所で深さ33mの15-3の水質は、塩化ナトリウム型の水である。水頭は15-3の方が5mほど低い。いずれも温泉水に分類できる高濃度のイオンを含んでいる。
　塩化ナトリウム型の水は、滑動土塊より上方の地点で採取されている。浅深いろいろな深さで得られた水であり、地表水と混合していない濃度で存在している。また裾花川沿いに約１km上流で過去に営業していた温泉宿の水質もこれと同じであり、この地域で広く得られる水質の水とみられる。
　そして硫酸ナトリウム型の水は、図示のごとく地すべり土塊の中でもみられるが、H19-15の地点で最もイオン濃度が高く、その他の地点では地表水で希釈されている。平面図には図示できないが、H19-15の地点より北東に200m離れたところには、安山岩の貫入岩体がそびえ立っている。硫酸ナトリウム型の水はこの中を通って地表近くまで上昇し、地表水と混合して地すべり地に流入していると見られる。
　この２種類の水質の水が地すべりにどうかかわっているかが問題である。一般論としては、塩化ナトリウム型の水は粘土粒子の結合力を高める働きがあり、水質的影響は少ない。硫酸ナトリウム型の水は、火山性の崩壊地に多い水である。通常の地すべり対策では降雨水が対象であるが、この七久保地すべりのように地下から湧き上ってくる２種類の水の対策はどう考えればいいのかが大きな問題である。


<P align="center"><img alt="20080429-1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080429-1.jpg" width="480" height="689" /></P>

<P align="center">図－1　七久保地すべり地の水質ヘキサダイヤグラム</P>]]>
      
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   <title>水質から地下水の根源を知る　その２</title>
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   <published>2008-03-21T14:24:41Z</published>
   <updated>2008-03-21T14:58:20Z</updated>
   
   <summary>　温泉地で発生する地すべりとして温泉地すべりがあることは知られているが、温度は低...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      <![CDATA[　温泉地で発生する地すべりとして温泉地すべりがあることは知られているが、温度は低いが水質からみて温泉と定義できる地下水が湧出する地すべり地がある。長野市郊外の裾花川沿いの七久保地すべりでは、水質の異なる２種類の水が湧出している。この地すべり地の同じ地点でボ－リング孔の深さを変え、ストレ－ナ－の深度を変えて水頭を観測している。この深さの異なる２本のボ－リング孔の水を採水して調べた結果は、表－１の通りである。そのヘキサダイヤグラムを図－１に示す。
　１５－２は、ストレ－ナ－の深度２１～２４ｍの水で<img alt="3Na.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/3Na.jpg" width="78" height="13" />に富む硫酸ナトリウム型の水である。その水頭は地表面下９ｍにある。また１５－３は、ストレ－ナ－深度２９～３３ｍの水で、<img alt="4Na.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/4Na.jpg" width="72" height="13" />に富む食塩型の水である。そしてその水頭は地表面下１４ｍである。この２種類の水は、いずれもそのイオン濃度が高い。通常の試験結果では、図－１のヘキサダイアグラムの横軸のスケ－ルは、５meq/Ｌ程度であるが、ここではmeq/Ｌとしており、通常の地すべり地の地下水のイオン濃度の２０倍以上である。表－１の数値でも、この２種類の水はいずれも1,000meq/Ｌ以上のイオンが含まれており、定義上温泉水といえる。
　同じ地点において、深さを変えて２種類の地下水が存在することをどう説明するかという問題が残る。深いところにある食塩型の水は、単純に地下から湧出していると考える。一方、硫酸ナトリウム型の水は、近くに存在する安山岩の貫入岩体の中を上昇し、浅層地下水の供給源となって流下していると考える。両者の水頭の違いにも合致している。地すべり地内で調べた水は、大部分が硫酸ナトリウム型の水であり、地表水で希釈されたものとみることができる。


<P align="center"><img alt="20080321-1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080321-1.jpg" width="480" height="70" /></P>

<P align="center">表－１　地下水の化学成分分析</P>


<P align="center"><img alt="20080321-2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080321-2.jpg" width="240" height="126" /></P>

<P align="center">図－１　水質分析結果のヘキサダイヤグラム</P>]]>
      
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   <title>水質から地下水の根源を知る　その１</title>
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   <published>2008-03-05T07:52:29Z</published>
   <updated>2008-03-05T08:38:51Z</updated>
   
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      <![CDATA[　地盤中の地下水がどこから由来するものかを知るためには、その水質の調査が役立つことが多い。もっとも簡単な調査では、水温、pH、電気伝導度を測定している。さらに詳細には化学成分分析を実施している。化学成分としては<img alt="1NA.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/1NA.jpg" width="262" height="15" />を計測している。特殊な水質の地下水による地すべりの例としては、松代地震の際の牧内地すべりがある。この折りには、松代町の多くの地点で地下から食塩の濃い湧水が発生した。その成分は近くの加賀井温泉のそれと同じと報告されている。その水質は、表－１に示す通りである。まさに地震により地下の温泉水が多量に噴出して地すべりを引き起こしている。比較のために表－１に長野県の地すべり地での計測例も示している。通常の地すべり地の地下水は、温泉水に比べればイオン濃度は低いものである。陽イオン濃度が高くなれば電気伝導度も高くなるので、簡便な調査法として電気伝導度の計測が多く実施されている。
　また比較しやすいように、各化学成分の濃度を当量濃度のヘキサダイヤグラムで示す。鬼無里地すべりでは、<img alt="2NA.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/2NA.jpg" width="80" height="15" />の多い水となっている。鬼無里地すべりは、水芭蕉群生地直下に位置しており、山からの浸透水の性質を示しているとみられる。また地附山地すべりでも同様に、<img alt="2NA.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/2NA.jpg" width="80" height="15" />の多い水となっているが、地すべり地内では周辺部に比してイオン濃度が高くなっている。
　蒲原沢の土石流の水は、土石流が発生した山腹が火山噴出物で覆われていることを反映して、硫酸イオンが増加している。また、ここで計測された雪は、イオンが少ないのでこのスケ－ルでは表示できないが、雨水・雪はイオンが少ないのが通常であり、地下水に地表水が混合するとイオン濃度が低下していく。

<P align="center"><img alt="20080305hyou1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080305hyou1.jpg" width="480" height="125" /></P>

<P align="center">表－１　地下水の化学成分分析</P>


<P align="center"><img alt="20080305zu1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080305zu1.jpg" width="310" height="300" /></P>

<P align="center">図－１　水質分析結果のヘキサダイヤグラム</P>]]>
      
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   <title>ボーリング作業中の水位－その２</title>
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   <published>2008-01-25T13:47:21Z</published>
   <updated>2008-01-25T14:00:03Z</updated>
   
   <summary>　地盤中の地下水の水頭は、一定ではなく深さによって変化している。この水頭を知るた...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      　地盤中の地下水の水頭は、一定ではなく深さによって変化している。この水頭を知るために「ボ－リング作業中の水位」に注意すべきことを以前に説明した。しかしその際の説明図がわかりににくかったので再度説明したい。
　ボ－リング孔掘削時には、孔壁保護のためケ－シングを挿入してこの深度以下を掘削している。ボ－リング作業中の日報では、一日の作業終了時のケ－シング深度・その下の裸孔の深度を記録している。さらに、翌朝作業を開始する時の孔内水位も記録する。このケ－シング深度・裸孔の深度・翌朝の孔内水位を一組のデ－タ－として整理すれば、裸孔の深度に対応する地下水水頭を知ることができる。
　図－１に、調査例として長野県が栂池地すべり地で実施した結果を示す。図中には黒線でボ－リングのケ－シングパイプを示し、パイプより下の裸孔部分を白抜きで示している。また孔内水位は孔底から立ち上がる線の長さで示している。ボ－リング孔が浅い間は孔内水位も高いが、孔底が深くなると水位も低くなっている。図示された結果では、深度22mから33mの地層で一定水位の水が存在する。深度43mから46mの地層には、水はないが48mから60mの地層に深さ40mレベルの水がある。
　地盤の中の水は深さにより変動するのが一般的であり、深さに拘らず一定の水位を示すことの方が珍しい。ボ－リング孔ではケ－シングを挿入して浅層の水が流入しないようにして作業している。掘削終了後この孔に、全長多孔管を挿入して水位を計ったとしても、流入する浅層の水と孔底の水との合算の結果であり、どの深度の水頭かわからない。ボ－リング孔掘削時の日報から、掘削深度と翌朝の水位を整理して深度別水頭として活用することは大切である。ボ－リング作業を急がせることは、大事な情報を捨てることにもなり得策ではない。
      <![CDATA[<BR>
<P align="center"><img alt="20080125.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20080125.jpg" width="480" height="354" /></P>
<BR>
<P align="center">図－1　ボ－リング掘削中の水位</P>]]>
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   <title>簡易揚水試験の有用性</title>
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   <published>2007-12-19T01:46:05Z</published>
   <updated>2007-12-19T02:43:53Z</updated>
   
   <summary>　地すべり地では、地下水調査の一環として、ボ〓リング孔を利用して簡易揚水試験が実...</summary>
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      <name></name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      　地すべり地では、地下水調査の一環として、ボ－リング孔を利用して簡易揚水試験が実施されている。これを有効に活用すれば、きわめて有用な地下水に関する情報が得られる。　この簡易揚水試験は、1972年から新潟県で実施されているが、その後各官庁の基準にも採用され、新潟県及び長野県で主として実施されている。また、地盤工学会が制定している現場透水試験の定常法にも対応する方法である。簡易揚水試験では、地盤の透水係数を求めることを目的としているが、その試験のなかで測定される地下水の水頭・揚水量に注目すべきである。
　簡易揚水試験では、図－１に装置の概要を示すように、ケ－シングパイプを用いてボ－リング孔上部の遮水を行い、下部に直径Ｄ、長さＬ の裸孔の試験区間を設けて、孔内水を一定水位を保つよう４０分間汲み上げる。この水位を保つための揚水量Ｑo を求める。汲み上げを中止した後、水位の回復を測定する。揚水量と時間～水位回復曲線より、試験区間の透水係数を算定し、水位回復後の水頭を測定する。簡易揚水試験では、試験区間を通常 2～3mとして複数の地層の試験を実施しているので、深さ方向の水頭分布を知ることができる。したがって、どの深さに水頭の高い地下水、豊富な地下水があるかを知ることができる。図－２に測定事例を示す。この例では、深さ ４～６ｍに水頭が高く、流動性も高い浅層地下水がみられる。また12m以深には、透水性は低いが水頭の高い地下水が存在することが判る。
　同様な情報として、ボ－リング作業の途中経過として、孔の上部はケ－シングパイプを用いて保護し、下部は裸孔の状態で水頭を計測している。ボ－リング作業の進展に伴いより深い部分の水頭を知ることができる。これも類似な情報として活用したい。


      <![CDATA[<Br>
<P align="center"><img alt="20071219-1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20071219-1.jpg" width="190" height="188" /><P>
<Br>
<P align="center">図－１　簡易揚水試験の概要<P>
<Br>
<Br>
<P align="center"><img alt="20071219-2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20071219-2.jpg" width="480" height="293" /><P>
<Br>
<P align="center">図－２　試験結果の例<P>

]]>
   </content>
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   <title>全長多孔管内で計測される水位の意味</title>
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   <published>2007-11-24T05:20:31Z</published>
   <updated>2007-11-24T05:33:02Z</updated>
   
   <summary>　地下水の水頭は、深度別に測定しなければ明確な意味を持たないが、現状では全長多孔...</summary>
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      <name></name>
      
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      　地下水の水頭は、深度別に測定しなければ明確な意味を持たないが、現状では全長多孔管での水位計測が一般的であることを考えると、全長多孔管内の水位が何を意味するかを理解しておくことも大切なことである。
　阿南町地すべり地での計測例を図－１に示す。Ｂ－８のボ－リング孔では、掘削深度の異なる４本の孔を掘って浅深４ケ所の深度で水頭を計測している。先端２ｍのみを裸孔とし、上部は無孔管でシ－ルしている。浅い孔の Ｂ－８－１、Ｂ－８－２、Ｂ－８－３の水頭はそれぞけ孔底から０～２ｍであり、間隙水圧が０の状態に近い。また深い孔のＢ－８－４では、降雨の影響が少なく孔底から約８ｍ上のほぼ一定値を示している。これに比し、すぐ近くに全長多孔管として設置したＢ－３の水位は、降雨にほぼ対応したわずかな変動を示しつつ、水位はＢ－８－４と同様な値を示している。基本的には全長多孔管の孔底近くの水頭を示しているとみられ、これに浅層部の地下水の流入量の変化が水位変動となって示されているといえる。
　さらに、図－２では、深度別水頭を計測したＢ－９孔と全長多孔管Ｂ－４の計測結果とを対比して示している。全長多孔管Ｂ－４の水頭は、深度がほぼ同様なＢ－９－１及びＢ－９－２にまたがる変動を示し、浅い地層の水頭を示していると見ることができる。
　いくつかの地すべり地での、深度別水頭と全長多孔管による水頭の対比結果からは、
　　1)全長多孔管による水頭は、基本的にその孔底近くの水頭を示していることが多く、
　　　常に孔底深度に注意する必要がある。
　　2)浅層の地下水は、一般に降雨に対応して変動している。　　
　　3)深層の地下水は、一般に降雨とは直接対応しないことが多い。
　　4)全長多孔管による水頭は、降雨にほぼ対応して変動することが多い。これは、降雨
　　　による浅層地下水が流入してくるためであり、深層地下水の挙動と見誤ってはなら
　　　ない。
　全長多孔管による水頭は、その孔の深度に留意して見ることが大切であり、孔の深さが異なれば計測結果も異なるものとなる。
      <![CDATA[<P align="center"><img alt="20071124-1.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20071124-1.jpg" width="400" height="430" /><P>


<P align="center"><img alt="20071124-2.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20071124-2.jpg" width="400" height="709" /><P>

]]>
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   <title>全長多孔管で保護したボ－リング孔の水位は不可</title>
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   <published>2007-10-16T09:12:12Z</published>
   <updated>2007-10-16T09:21:55Z</updated>
   
   <summary>　一般的な地下水調査法として、垂直なボ〓リング孔の全長に多孔管を挿入して孔壁崩壊...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      　一般的な地下水調査法として、垂直なボ－リング孔の全長に多孔管を挿入して孔壁崩壊を防止し、その孔内水位を計測することが普及している。しかし、これでは地盤内の地下水の状況は把握できない。何故このように間違った水位計測法が普及しているのか不思議であるが、降雨に対応してもっともらしい水位変動が記録されるからであろう。
　簡単な例で説明しよう。図－１に示すように、斜面内の２枚の不透水層で区分されて、Ａ、Ｂ２枚の地下水帯が流下していると考える。ここに浅深３本のボ－リングを実施したとしよう。①のボ－リング孔は第１不透水層を貫いていないので、Ａ層の地下水の水頭を指示する。②のボ－リング孔は第１不透水層を貫いているが、第２不透水層を貫いていないので、Ｂ層の地下水の水頭を示そうとする。しかしＡ層からの地下水の流入がありその分水頭が高くなるであろう。どの程度高くなるかはＡ層からの流入量次第である。
　③のボ－リング孔は２枚の不透水層を貫いており、基本的にはＣ層の状況を主として反映する。いまＣ層に水は無く、しかし透水性の高い地層であるとすれば、Ａ層及びＢ層から管内に流入する水はＣ層へ流出することになり、ボ－リング孔の孔底にはわずかな水頭が示されよう。　　　　　　　　　　　　　　　　図－1では、３本のボ－リング孔の水位を用いて、地下水の状況を説明したが、このうち１本だけの結果から、地下水の状況を知ることは困難なことである。
　このように、全長多孔管のボ－リング孔の水位は、帯水層からの水の流入・流出の結果としての水位を示すことになり、帯水層の位置と透水性、ボ－リング孔の深さに影響される。特に、ボ－リング孔の深さに大きく影響されるものであり、地盤内の水頭を評価する上で大切な要因である。１本のボ－リング孔の水位を計測して地下水の調査は終了と考える風習は止めにしたいものである。
      <![CDATA[<P align="center"><img alt="20071016.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20071016.jpg" width="291" height="292" /></P>
<BR>
<BR>
<P align="center">図－１　全長多孔管ボ－リング孔の水位</P>]]>
   </content>
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   <title>ボ－リング作業中の水位</title>
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   <published>2007-09-21T10:23:37Z</published>
   <updated>2007-09-21T10:32:09Z</updated>
   
   <summary>　ボ〓リング作業中の孔内水位が地盤の地下水状態を反映していることは、経験的事実と...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.meicon.co.jp/library/room/">
      　ボ－リング作業中の孔内水位が地盤の地下水状態を反映していることは、経験的事実として知られている。ボ－リング孔掘削時には孔壁保護のためケ－シングを挿入するので、この部分を不透水管でシ－ルしたことになり、このパイプより深い裸孔部分の地層の水頭が孔内水位として計測されることになる。一日の掘削作業を終えた時の水位よりも、その翌朝の作業開始時の水位がより自然状態に近い水位を示している。ただし、孔壁崩壊防止に、濃厚なベントナイト液を使用する時は注意が必要である。
　調査結果として長野県が地附山地すべり地で実施した結果を示す。 (a)図の斜線でボ－リング孔底の進行を示し、矢印でその深度の孔内水位を示している。浅い掘削中は、孔内水位も高いが、孔底が深くなると水位も低くなっている。孔内のケ－シングは、作業の進行に伴って引き下げられるので、その下端の位置は階段状の図形として示されている。次に、 (b)図にはその後別途計測した深度別水位計の計測結果を示している。水位計は、それぞれ (c)図に示す深さ迄掘削し、先端５ｍを裸孔とし、上部をシ－ルした構造の水位計である。　図にみられるように、掘削中の孔内水位は、その後計測した深度別水頭との対応もよく、地盤内の水頭をよく現しているとみられる。ボ－リング孔掘削時の日報から、翌朝の水位を整理して深度別水頭として活用することは大切なことである。
      <![CDATA[<P align="center"><img alt="20070921.jpg" src="http://www.meicon.co.jp/library/room/images/20070921.jpg" width="425" height="292" /></P>
　
　
<P align="center">図－１　ボ－リング孔掘削時の水位と深度別水頭</P>]]>
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