長野岩石図鑑

安山岩(andesite)『白馬乗鞍安山岩』 北安曇郡小谷村北小谷沢入付近

概要

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岩種 火成岩
地質年代 第四紀 更新世
採取地 北安曇郡小谷村北小谷沢入付近

一般的な特徴

《安山岩(andesite)》
閃緑岩に相当する火山岩。
一般に斑状で、斑晶は中性の斜長石・単斜輝石・斜方輝石・角閃石・黒雲母・磁鉄鉱からなり、カンラン石を伴い、まれにザクロ石・キン青石・ジルコン
・チタン石などを含むことがある。石填は壌間状・毛せん状・隠微晶質・ガラス基流晶質・ガラス質などの組織をしめし、短ざく状斜長石・短柱状または粒状の単斜輝石・斜方輝石・酸化鉄・アノ-ソグレ-ス・鱗珪石・クリストバル石・ガラスなどからなる。
おもな斑晶鉄苦土鉱物の種類により、含カンラン石安山岩・輝石安山岩・角閃石安山岩・黒雲母安山岩に分類され、一般にこの順に珪酸・アルカリ増加し色指数が減少。
はじめ、L.V.Buch(1836)がアンデスの粗面岩様の火山岩に対し命名。
安山岩は造山帯における最も普通な火山岩で、石英安山岩・流紋岩とともにカルクアルカリ系の主要な岩石。
安山岩の成因につき、1)玄武岩マグマから由来、2)マントル内での初生的安山岩マグマの生成、3)地殻下部の再熔融などの考え部ある。

固有の特徴

《白馬乗鞍火山(中期安山岩)》
白馬乗鞍火山の安山岩は、白馬連峰背梁部の東側を南北に走る断層に沿って古期岩盤上に洪積世中期から後期にかけて噴出したものらしく、大きく区分すれば前期・中期・後期の三つになる。
中期安山岩は、最も広く分布し、多量の溶岩流とさらに多くの泥流・火山灰・火山礫から構成されている。分布の中心は、乗鞍岳と風吹岳の中間にある黒尾山(1944)で、北安曇側では湯原・来馬・池原へ向かって流出し、来馬のものは来馬統を覆い姫川を越えて東岸に達している。稗田山の崩落崖もこの中期の分布地域に当ってい
る。
岩質は角閃石の斑晶か明瞭で、輝石・紫蘇輝石を少量もつ灰色粗鬆の角閃石安山岩である。
この粗雑な火山性堆積物は、積雪量の多いこの地方では、地下水の浸透が著しく、なお地質構造的にも不安定で、崩落荒廃しがちである。特に浦川・土沢の上流は不安定である。反面、湧水は豊富で、山麓の部落の飲料水や農耕用水として利用されている。黒尾山をつくっている溶岩は、帯黒色緻密の板状節理に富むもので、普通輝石・磁鉄鉱を多量にもっている。
写真は赤色変質した多孔質な安山岩で、角閃石の斑晶が目立つ。

採取地写真

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