長野岩石図鑑

圧砕岩(mylonite) 下伊那郡大鹿村深沢

概要

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岩種 変成岩
地質年代 中生代 白亜紀
採取地 下伊那郡大鹿村深沢

一般的な特徴

《圧砕塔(mylonite)》
固結した岩石が著しい圧砕作用を受け、すべての原鉱物が破砕されつくして、微粒集合体に変わったもの。C.Lapworth(1885)命名。
圧砕岩ともいい、この作用をマイロナイト化作用という。
マイロナイト化作用の進行とともに細粒化が進行し、生地に縞構造が現われ眼球状の残品を残すが、さらに極端に粒状化が進と、眼球状残晶は完全に消滅し、微粒集合体となる。この状態となった岩石をマイロナイト(狭義)という。しかし、現在ではその中聞段階の岩石をもマイロナイト(狭義)ということがある。
変成再結晶作用が明らかになるとブラストマイロナイトという。

固有の特徴

《鹿遠構造体》
中央構造線に沿い領家帯を縁取る幅1km前後の圧砕帯。
長野県高遠から紀伊半島東部まで続く。それから西の中央構造線には明瞭な構造帯は伴われない。
鹿塩構造帯を特徴づける岩石は領家帯最古期の非持(ひじ)花崗閃緑岩から導かれた圧砕岩(ホ-フィロイド様岩)とヘレフリンタと呼ばれた細粒珪質岩。前者は変動時貫入岩で、従って、鹿塩構造帯は領家帯形成の最古期に形成された領家帯前縁圧砕帯。後者はいろいろの成因のものがあるが、一部には波川結晶片岩から導かれたものがある。
牛来正夫(1952)命名。

ホ-フィロイド様岩;径数mm以下の丸い斜長石粒の目立つ石英閃緑岩質~花崗閃緑岩質緻密岩で、一般に弱い片状構造と黒白の縞状構造が認められ、しばしば、この縞状構造に微褶曲が見られる。
大きな斜長石や角閃石を斜長石や石英の小結晶が不規則な黒雲母のフィルムとともにとりまいて、顕著な方向配列を示す。
ヘレフリンタ様岩;暗緑灰色~灰緑色のチャ-ト様のみかけを示す細粒緻密珪質岩でホ-フィロイド様岩の中にレンズ状岩体として産する。
構成鉱物は絹雲母・緑レン石・緑泥石・方解石・黒雲母・カリ長石・斜長石・石英である。

採取地写真

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