長野岩石図鑑

花崗斑岩(pranite porphyry)『木崎岩』 大町甫小熊山

概要

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岩種 火成岩
地質年代 中生代 白亜紀  (木崎岩)
採取地 大町甫小熊山

一般的な特徴

花崗岩と同じ鉱物・化学組成をもつ斑状岩。
石英・アルカリ長石(普通は正長石)および少量の鉄苦土鉱物。黒雲母・角閃石など)の斑晶と、微花崗岩質石基とからなる。斑晶として若干の斜長石を含むのが普通。斜長石が著しく多い場合には花崗閃緑斑岩と呼ばれる。通常の粒度の花崗岩とくに粗粒の斑晶を含むものは、これとは別に斑状花崗岩と呼ばれる。
浅所迸入の花崗岩体の周縁相または独立した大小の岩株・岩脈をなし、まれに地表に噴出して固結したものもある熊野酸性岩類の一部)。
日本では、主に中国地方や中国地方の白亜紀花崗岩・流紋岩類に伴って分布。
K.W.Nose(1789)命名。

固有の特徴

木崎岩(中生代)

仁科山脈には笹倉正夫が木崎岩・鹿島岩・青木岩と命名した亜アルカリ岩がある。
特に、木崎湖西南部に分布する木崎岩は、含月長石(※)石英斑岩で、古くから著名である。
木崎岩の新鮮な面は暗灰色で、石英・長石の斑晶が多く、細かい黒雲母の集合体が斑点状を示している。
木崎岩の分布は鹿島岩や青木岩に比較して広く、仁科山脈南部の頂上部を含めて東半分を占めている。中性層や古生層のため露出は限られ、仁科山脈の西斜面では少なく小熊原北方の岩山で一箇所あり、黒雲母花崗岩とガラス質安山岩の溶岩流との間に、幅10m高さ50mだけ現われている。
木崎岩の露出部は一般に風化し、木崎湖西方小熊山のテレビ中継所への道路沿いではよく見られる。月長石は曹微斜長石で、この閃光は微細なペルト構造によるものであって、ペルト斜長石の大きさが青い光の波長以下になると、発光しなくなる。この閃光は、木崎湖南西隅から北に分布するものほど、淡くなり、次第に
失われていく。
※月長石(moonstone):正長石と曹長石の薄層が交互に配列する長石の結晶を、薄層面に平行にカットすると、美しい閃光効果があらわれる。これを月長石と呼び装飾用に使われる。青色の閃光を発するものが最も高価であるが、乳白色のものも広く使われている。
主産地はインド,セイロン,マダガスカル,ビルマなど。
熱処理した人工スピネル,天然紫水晶など同様な閃光を発するので、代用品として使われる。

採取地写真

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