長野岩石図鑑

石英閃緑岩(quartz diorite) 松本市扉鉱泉

概要

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岩種 火成岩
地質年代 新第三紀 中新世
採取地 松本市扉鉱泉

一般的な特徴

《石英閃緑岩(quartz diorite)》
中性~灰曹長石・石英・角閃石を主成分とする完晶質粗粒の深成岩。
閃緑岩の一種。
少量のカリ長石や黒雲母が存在することもある。
カリ長石が増大すると、花崗閃緑岩に移下する。
 Zirkel(1866)命名。

固有の特徴

新第三紀中新世下部の内村累層を貫入する石英閃緑岩で、主として鉢伏山の北尾根の宮入山から高遠山の線と、宮入山から薄川と大門沢の合流点付近を結んだ線内に広く分布し、薄川の東側では入山辺区大手橋より奈良尾沢、中山沢や駒越などに露出している。そして周辺の堆積岩類に熱変成を与え、弱いホルンフェルスを作り、黒雲母を生じ暗紫色~黒色で緻密で硬質な岩石を形成している。大手橋や奈良尾沢ではその関係が良く観察でき、角閃石や黒雲母を含み緑泥石化を受けたり、緑簾石を生じたり変化の激しい岩石が形成されている。
石英閃緑岩とグリ-ンタフの接触部には、石英脈を生じ、磁鉄鉱・緑簾石・大型石英の結晶が見られ、大手橋近くの金山にそれが見られる。
松本地域の石英閃緑岩には粗粒と細粒の2種があり、粗粒のそれが細粒石英閃緑岩を捕獲している場合が中山沢や駒越付近で見られる。また針状角閃石を生じた細粒石英閃緑岩も見られる。細粒石英閃緑岩は結晶粒が不揃いで、緑色角閃石・黒雲母・中性長石からなり、捕獲岩状の部分は輝緑岩構造を示し、電気石などを含んで黒っぽい。
また針状の長い角閃石の結晶を作ることもある。粗粒石英閃緑岩は中性長石・アルカリ長石の徴文象構造がはっきリし、黒雲母および緑色角閃石は一般に変質し緑泥石化が著しい。

採取地写真

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