長野岩石図鑑

石英ひん岩(quartz porphyrite) 南安曇郡安曇村上高地

概要

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岩種 火成岩
地質年代 中生代 白亜紀
採取地 南安曇郡安曇村上高地

一般的な特徴

石英閃緑岩質組成をもつ斑状の半深成岩。
斜長石(中性長石)・石英および鉄苦土鉱物(黒雲母・角閃石または輝石)の斑晶を有する。
元来は、H.Rosenbusch(1923)によリ先第三紀の石英安山岩質火山岩として定義された。岩脈または小貫入岩体を成す。(ヒン岩を参照)

固有の特徴

明神岳・前穂高岳・奥穂高岳・西穂高岳・北穂高岳・南岳・中岳・大喰岳・槍が岳などの日本北アルプスの主峰ともいうべき山々は、何れも石英ヒン岩・角閃ヒン岩・石英閃緑ヒン岩や石英斑岩などの脈岩から作られている。
このヒン岩類は霞沢岳の西側中腹から北方に一大岩脈をつくって露出しており、槍・穂山塊を形成し、さらに北方に延びて針の木岳や薬師岳をつくっている。
極めて良く節理が発達しており、槍・穂山塊が、ががたる山容を誇るのも、この節理に沿って風化が進み、氷雪の作用と共に激しい崩壊を行なっているためで、北アルプスと呼ばれる飛弾山脈中の突こつとした雄峰の多くは何れもこのヒン岩類によって構成されている山々である。
ヒン岩には様々な種類のものがある。本岩は明神岳から梓川左岸にかけて分布するもので、暗緑色の石基中に石英・斜長石・角閃石・輝石の斑晶がみられる。また、角閃石は緑泥石や緑簾石で置換され、石基も変質していることが多い。
明神岳南麓では、ヒン岩中に花崗岩の捕獲岩塊を有するものが発見され、また助岩類の露出状態から見ても、ヒン岩類は花崗岩類より遅れて噴入したものであることが明らかときれている。

採取地写真

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