Interview 05

創業以来受け継がれてきた ノウハウを活かし、 最適な復旧計画を立案する。

災害対応

撮影:国際航業株式会社、株式会社パスコ

撮影:国際航業株式会社、株式会社パスコ

災害対応について

我々建設コンサルタントは被災したインフラ(道路、河川構造物など)について、どのように復旧するかや、復旧にはどの程度の費用がかかるかを計画・検討する役割を担っています。

災害が発生すると、まず最初にインフラ(道路、河川構造物など)の被災状況を把握するため現地調査を行います。並行して机上調査も行い、地形・地質状況や過去の災害記録などの情報収集もします。現地調査結果や机上調査で収集した情報は、技術者が分析・解析し、被災原因を推定します。そして、被災原因に応じて復旧工法を検討します。復旧工法の検討について、次のことを考慮する必要があります。

①原形復旧(元の機能まで回復させる)とする
②地域本来の生態系を損なわないようにする
③経済的で効果的な方法とする

防災面だけでなく、自然環境や経済性など総合的に検討し、現場毎に応じた最適な復旧計画を立案します。

胆振東部地震での災害対応

プロローグ

2018年9月6日深夜、午前3時7分。最大震度7の地震が北海道胆振地方で発生しました。揺れが大きかった地域では土砂崩れが多数発生し、河川、道路、民家などを襲いました。更に北海道全体が停電となるブラックアウトが発生し、未曾有の状態での災害対応となりました。

地震発生直後

地震発生から一夜明けて会社に行くも、停電のためビルのエレベーターが稼働しておらず、会社のある7階から1階まで階段を使って現場道具を運ばなければいけませんでした。また、立体駐車場が使えなくなっていたので、現場対応で出ていた車両をかき集めてやっと現場に行くことができました。

現場へ急行

現場に到着すると、ベテラン技術者でさえも見たことのない荒廃し果てた山々が目に飛び込んで来ました。まずは被害の全容を把握するため、地震当日にグループ会社が飛行機から空撮した被災状況写真を活用し、崩壊土砂の形状把握や被災範囲の把握を行いました。また、復旧活動での二次災害の防止のため、崩壊地のモニタリングを実施し安全な災害対応のサポートも行いました。

対策方針の検討

現地で被災状況を把握した後は、再度災害が発生しないよう対策工の計画・設計を行い、復旧計画を立案します。測量で地形調査を行ったり、地質調査で地盤強度を把握したりと対策工の設計に必要な情報を集め、現場毎に最適な復旧計画を検討します。

工事

復旧計画が決定すると、対策工の工事に入ります。施工作業は我々建設コンサルタントではなく、施工業者が担当します。円滑な施工のためにミスや手戻りをなくすため、内容に間違いのない品質が確保された成果を納める必要があります。

おわりに

胆振東部地震が発生して3年以上経過し、当社が担当した計画・設計の業務は既に完了していますが、今でも被災地を災害から守り続けています。明治コンサルタントは、こうして今も安心・安全な社会づくりに貢献しています。

担当者の声

 胆振東部地震災害対応チーム

2018年に発生した北海道胆振東部地震では、北海道事業所だけでなく、全社一丸となって災害対応にあたりました。

災害対応での明治コンサルタントの役割

北海道に本社を置く建設コンサルタントとして、災害直後の初動対応から災害から数年後の住民対応のサポートまで様々なことに携わりました。特に初動対応では、全容がわかっていない状態から対応にあたり、不確定要素が多い中で対応をするのに苦労しました。
ですが、「困っている人を助けたい」「こんな大変な時に頼ってもらえて嬉しい」「やってやろうじゃないか」という気持ちが社員一同に芽生え、熱意をもって業務に取り組みました。

防災・減災のために明治コンサルタントができること

当社は炭鉱会社である明治鉱業の地質部が前身となっており、1965年(昭和40年)の創業以来、地質調査技術で品質の高いサービスを展開して参りました。そのため、災害対応の根幹である地質および防災のコンサルティング技術で豊富な経験とノウハウを有しています。今後も創業以来受け継がれてきたノウハウを活かし、安全・安心な社会づくりに貢献していきます。

Entryエントリー

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